あたまのかたち外来

診療について

生後3カ月ころまでの受診がおすすめです

生後3カ月ごろまでに一度ご来院いただくことで、病気の早期発見につながります。また、治療を選択するかどうかをゆっくり検討する時間をも確保できます。
ヘルメット治療を選択する場合の開始時期は、首がすわった後の生後4〜6カ月ごろが最も適しています。そのため、それまでに「治療が必要かどうか」「病気によるゆがみではないか」などをしっかりと確認しておくことが大切です。

頭の変形の種類

頭蓋縫合早期癒合症（ずがいほうごうそうきゆごうしょう）

赤ちゃんの頭の骨（頭蓋骨）は、いくつかのパーツに分かれており、それぞれが「縫合（ほうごう）」と呼ばれるつなぎ目で結ばれています。縫合が開いていることで、成長する脳に合わせて頭の形も少しずつ広がっていくようになっています。頭蓋縫合早期癒合症（とうがいほうごうそうきゆごうしょう）は、本来成長とともにゆっくり閉じていくはずの縫合が、生まれつき、または乳児期の早い段階で閉じてしまうことで起こる病気です。そのため、頭の形が一部だけ突出したり平らになったりと、目立った左右差や歪みが現れることがあります。癒合の程度によっては、脳の成長に影響を及ぼすリスクがあるため、注意が必要です。
この疾患は、向きぐせや寝方などによって起こる変形性斜頭とは原因が異なり、専門的な診察や治療の判断が必要となることがあります。赤ちゃんの頭のかたちに気になる点がある場合は、早めにご相談ください。

ヘルメット治療について

生まれて間もない赤ちゃんの頭の骨は、柔らかく変形しやすい状態にあります。
その特性を利用して、専用のヘルメットを装着し、頭の形をバランスよく整えていくのが「ヘルメット治療」です。日々成長していく頭に対して、丸みを出したい部分の発育を促し、平らになっているところは形が整うようやさしく誘導します。
治療は主に生後6か月までに始めるのが効果的とされており、個人差はありますが、数か月間の装着で変化が見られることもあります。赤ちゃんの頭のかたちが気になる場合、一つの対応策として検討されることが多い方法です。

当院で取り扱っているヘルメット

リモベビー（ReMO baby®）

グンゼ株式会社が開発した国内製造のヘルメットです。スポンジ素材と軽量プラスチックを使用しており、通気孔があることで蒸れにくい仕様になっているのが特徴です。オーダーメイドで手作業で作製されているほか、調整が簡単なため1つのヘルメットで治療を進めることが可能となっています。

ヘルメット治療の流れ

1. Flow01初診検査・適応診断（保険診療）

   

   頭のゆがみの原因を調べたい方や、病気の可能性が気になる方、または「治療が必要なゆがみなのか」を知りたい方は、保険診療の範囲内で診察を受けていただけます。
   そのままご来院いただいて構いませんが、お電話でのご予約も承っております。

   ※こちらの診察では、ヘルメット治療に関する詳しいご説明は行っておりません。
   ※必要に応じCT・レントゲン・超音波による検査を実施します。

   04-7185-0911

2. Flow02ヘルメット治療についてのご説明

   ヘルメット治療の適応があると医師が判断した場合は、
   治療によって期待できる効果を、具体的にご説明いたします。
   「どこがどう変わるのか」といった疑問にもしっかりお応えし、ご家族が安心して治療に臨めるよう、丁寧にご案内いたします。
   内容にご理解・ご納得いただいたうえで、治療をスタートいたします。
   3D撮影から一定の期間以上経過した後にヘルメット作製を希望される場合、再度検査が必要となり追加で3D撮影費用をご負担いただきます。

3. Flow03ヘルメットの作製

   

   3Dスキャナー等を用いて頭のかたちをデータ化し、ヘルメットを作成します。
   ※本製品はオーダーメイドのヘルメットのため、お申し込み後のキャンセルや返金はできません。ご家族で十分にご検討のうえ、お申し込みください。

4. Flow04ヘルメットの使用開始

   

   ヘルメットはオーダーメイドで作製されるため、完成までに2〜3週間ほど要します。
   治療期間はおおよそ3〜6か月で、1日あたり23時間の装着が基本となります。

5. Flow05定期診察

   

   毎月来院いただき、治療の進み具合を確認させていただきます。

6. Flow06治療終了

   

   再度3Dスキャナー等で頭の形を確認いたします。
   受診の際に詳しい変化や結果についてご説明いたします。

料金について

ヘルメット治療は自費診療となります。
そのため、ご相談のみでも費用が発生いたしますのでご了承ください。